エコツーリズムと、地球への責任

 

海で遊んでロンゴに帰って来たあと、

ひと仕事終えたポールが、私たちを、

とある場所に車で案内してくれました。

 

ポールは、日本に長らくいた時は

読売新聞(英語版)の編集者をしていたのだけど

この地に移ってからは、ロンゴをはじめとする

ゲストハウスを経営しつつ、今では、

カラメアにただ一人の不動産として

土地や家の売買もしています。

 

ここでは、誰もがポールのことを知っているみたいで

すれ違う車や通行人とは、常に笑顔で挨拶。

 

 

さて、羊や牛たちを横目にドライブして

到着したのは、カラメアの奥地にある

森、というか、ジャングル!!

 

 

実はこの場所、私は12年前にも来ていたのだけど

道のない森の中をかき分けながら歩くにつれて、

当時とは全く様子が変わっている様子に

かなりびっくり!!!

 

昔は、もう少し原っぱという感じだったのだけど

今ではもう、まるで原生林かのように

ワイルドな森になってました。

 

 

苔もおおくて、湿った土の香りが充満していて

一つの木にいろんな植物が絡まって共生している様子は

まるで屋久島を思わせるかのような森。

 

 

ポールは、牧場にされそうになっていた

この土地を自分で買い取って

17年以上かけて森を再生させているところ。

 

 

「この土地は、31ヘクタール(東京ドーム8個分)ほどの

広さがあるんだけど、新たなビジネスをして

お金を作るために買ったんじゃない。

 

僕はここカラメアで、ゲストハウスを通して

いろんな国からの旅人を歓迎したいんだ。

 

異文化に触れることで、世界の捉え方も変わるし

最高の学びになると信じているから。

 

さらにカラメアには、美しい国立公園もあるし

本当にここは訪れる価値のある場所なんだ。

 

一方で、、、、

 

みんながここに来るということは

それだけ飛行機の利用頻度も増えるよね。

 

ということは、ここに来ることで自動的に、

二酸化炭素の排出に加担してしまうことになるんだ。

 

だから、僕は自分のやっているビジネスが

環境に与える不可に対する責任のために

この森を再生させることを選んだ。

 

この森の木々たちは、二酸化炭素を吸収して

酸素を生み出してくれる。

 

今ではやっと、ここに来るゲストたちが排出する

二酸化炭素より、この森が生む酸素の方が

量的には上回るところまできたんだよ。

 

さらに森は、落ち葉や死んだ生き物なども含め

全てをリサイクルする、完璧に調和のとれた

循環システムを持っている。

 

僕のビジネスモデルは、究極的には森なんだ。」

 

 

ポールがとても大事にしているのが

「環境に対する責任」。

 

この森を通して彼が取り組んでいるのは、

「カーボン・オフセット」と呼ばれるもの。

 

「カーボン・オフセット」というのは、

私たちの生活やビジネスなどを通して出された

二酸化炭素などの温室効果ガスについて、

減らす努力をしてもどうしても減らせない分の

全部または一部を、植林や森林保護、

クリーンエネルギー事業などで、埋め合わせすること。

 

最近では、エコツーリズムも注目されているけど

実際、エコビジネスから生まれる新たな課題に

責任をもって取り組むポールの姿勢から学ぶことは

たくさんありました。

 

 

私の移動で出た二酸化炭素をオフセットするために

ここで森を守り続けているポールと、

森の木々たち、微生物たち、雨や太陽に

あらためて感謝。

 

 

これからは、私ももっと自分の行為が

環境に与えるインパクトを意識して

できることから取り組んでいきたいな。

 

 

カラメアでの日々はまだ続きます。

 

(続きはこちら

 

ヒールを履いてお散歩してる木。かわいいな^^

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