Bioneersからの学び(6)「セルフケア」と「自分らしさ」

 

前回からの続きです)

 

さて、Bioneersでは3日間に渡ってひたすら

沢山のスピーカーたちの講演を聞いたのだけど

私にとって一番印象に残ってるのは、この方でした。

 

 

 

エリカ・ハギンズ。

 

 

彼女の若い頃の背景を少しシェアしますね。

 

アメリカでは、1960年代後半〜70年代にかけては

ベトナム反戦運動や、カウンターカルチャー運動

黒人たちによる公民権運動などの

大きなムーブメントがいくつも起こってたのですが、、、

 

当時、カリフォルニアのオークランドには

黒人コミュニティーを警察による暴力から守り

貧しい人たちにも無償で教育や医療を与えたり

黒人たち自身の自立を促すのを目的とした

「ブラックパンサー党」という組織がありました。

 

言葉を武器に、過激な活動を繰り広げたこの党は

だいぶ前に消滅・解散してしまっているものの

今でも、アメリカの社会に根強い影響を与えています。

 

去年のスーパーボウル(フットボールの優勝決定戦)では

ビヨンセとアフロヘアのダンサー達が

黒革のジャケットとベレー帽に身を包んで、

ブラックパンサー党を彷彿とさせるパフォーマンスを

披露して話題を呼んだし。

(詳しくはこちらの記事がオススメ)

 

何を隠そう、このエリカも実は

元ブラックパンサーの主要メンバーの一員で

自らも投獄されていた経験のある女性。

 

今では、オークランドの大学で教鞭をとっている

筋金入りのアクティビストです。

 

60年代から、革命の渦の中でかなりハードな

人生を送ってきている彼女だけど

ステージに立つ姿から感じたのは

男性的な芯の強さと、女性的な優しさの混ざった

とっても穏やかでまっすぐな眼差しでした。

 

彼女が言っていたことを一言でまとめると

アクティビストやアーティビストが

社会変革のための活動をしていくためには

まずは自分のケアをちゃんとすることが

何よりも大切だということ。

 

 

“毎朝、自分の呼吸と繋がること。”

 

 

“ハートを開いて、外の世界に向けて

愛と祈りのエネルギーを送ること。”

 

 

沢山の過酷な体験を経験してきている

彼女のその言葉は、シンプルだけど

とても重みがありました。

 

 

実際に彼女は今でも、ヨガや瞑想を

しているみたいだし、ニュースなどで

社会に起こっている暴力を耳にするたびに

心の中で祈りを捧げているとのこと。

 

 

 

セルフケア。

 

 

 

二回前のこの記事では、

「スピリチュアリティとソーシャルアクション」

について書いたのだけど、社会活動家たちが

ソーシャルアクションでいっぱいいっぱいな時は

ついセルフケアを後回しにしてしまいがち。

 

まず何よりも自分のケアができていて、さらには

自分の心のコップに愛が満たされていることが

最初のステップだなーと、これを書きながら

自分にも肝に命じてます。

 

 

今回のBioneersの前日、ハワイに拠点を置いている

日本人のアーティストで平和活動家の小田まゆみさん

私たちの泊まっていたところを訪れて

同じようなことをシェアしてくれました。

 

 

「活動家は、まずは自分の内側の平和から。

あなたたちは、忙しすぎるのよ。

もっとスローダウンしなさい!」

 

まゆみさんは長年、絵を描きながら

原発のない社会に向けた平和活動を

何十年もされている、アクティビストの大先輩。

 

ちなみに、今回のBioneersでは

アワードを受賞されていましたよ!!

(大尊敬〜☆)

 

 

正直、これまでは、もっと外の世界のことを

知らないといけない、と焦っていた私。

 

環境問題、社会システム、政治・経済、ジェンダー問題、、、

 

これまで知らなかったことに目を向けるのは

社会の一員として、とっても大事なことだけど

その一方で、その間、自分自身に対して

どれだけ愛とケアを向けていただろうか。

 

 

いろんな勉強会にどんどん顔を出しながら

休みなく動いている中で、食が乱れたり

何か大事なことを蔑ろにしていなかっただろうか。

 

 

、、、とはいえ、その時の私は、それはそれで

一生懸命だったのは確か。

 

なので、そんな自分をもよしよしと受け止めつつ、

これからはもう少し、内側の声に深く耳を傾け

外側の世界で、平和な世界に向けて

「自分らしさ」を表現しながら生きたいと思います。

 

 

今回のBioneersでは、環境への取り組みや

ジェンダー(性)、社会格差と公正、先住民、

ヒーリング、アート、若者、ほかにもたくさんの

いろんな領域を一度に探求できて本当によかった。

 

社会のいろんなことに対して目を向けることで

「自分たちごと」と捉えられるようになって

一緒に解決したいと思えるようになった。

 

 

一方で、からだや心のケアや、スピリチュアリティのことを

情熱を持って、自分の専門としていきたいことを

あらためて意識的に選ぶことができたのも

私にとって、大きな収穫だった。

 

 

私の場合、「自分らしさ」を大事にするとき、

やっぱり、ヒーリングやスピリチュアリティ

先住民、リチュアル(儀式)、アート、遊び心

楽しさ、温かさ、クリエイティビティなどの

キーワードが、ぱっと心に浮かぶ。

 

 

これはきっと、私の「種(たね)」なんだろうな。

 

 

 

 

地球の平和のためには

自分の内なる平和(Spirituality)から。

 

 

必死に社会を変えようとしたくなったら

まずは自分の内側の「種(核の部分)」と

しっかり繋がってみる。

 

そして、自分に与えられたギフトを生かして

この世界を、ほんのちょっと良くすることを

「暮らしのレベル」からやってみる。

 

 

その上で、政治のことに目を向ける。

 

自分が日々買うものに、目を向けてみる。

 

他の国のことにも、目を向けてみる。

 

 

そして、こうなったらいいなという方向に

エネルギーを使ってみる。

 

 

自分の内側の愛と繋がりながら、

世界の痛みと向き合いながら、、、。

 

 

 

さて、6回にわたって綴ってみたBioneers日記も

長くなったので、一旦ここで終わりにしたいと思います。

 

 

実は、Bioneersのあとは、エサレン研究所で

Bioneersの創始者の一人、Ninaのもとでの

6日間のワークショップにも出てきたので

次からは、この話を書きますね。

 

 

(つづく)

 

 

PS: 「タオ自然学」などの本などの著者であり

20世紀のニューエイジ・ムーブメントを率いてきた

フリッチョフ・カプラ氏もBioneersに来てました!

(大きな講演はなく、普通に横にいてびっくり!)

 

 

 

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