湯治と鳴子温泉(3)
(前回からの続きです)
翌日は早く起きて、母屋にて朝ヨガと瞑想からスタート。
いつもそうなのだけど、旅をすると、
早起きするのが楽しみの一つで、
目覚ましなしで自然と目が覚めてしまう。
母屋は、宿から少し離れたところにあるのだけど、
凛とした空気が漂っている、とても素敵な空間。
目の前に広がる緑鮮やかな自然がとても綺麗で、
身体がどこまでも伸びていくような
心地よい感覚とともに始まる、穏やかな1日。
ヨガの後は、朝の楽しみの一つ、一人温泉へ。
大沼旅館には「陽の湯」と「陰の湯」という名前の
一人用の温泉も2つあって、とくにこの「陰の湯」の浴槽には
古来より薬効が高いとされている薬石が埋め込まれていて
個人的にはすごく好き。
熱い源泉がちょろちょろと管を通って流れてくるだけど
その音を聞きつつ目を閉じて、ゆっくりとお湯に浸かると
自分までお湯の一部になっていくような、
不思議な感覚に。
お風呂から出たら、朝食をいただき、鳴子散策に
出かけてみました。
宿のロビーのところで、昨夜の農ドブルの方が、
地元で取れた新鮮な食材を売っていらしたので、
とれたての有精卵を買いました。
まずは、隣の鳴子温泉駅の近くにある
鳴子温泉神社へ。
階段を上ったところに境内があったのですが
あたりには誰もいなくて、ひっそりとした感じ。
そして、この神社の境内からは源泉が湧出していて
それを、神社の入り口にある「滝の湯」という
共同浴場に引いているとのこと。
↑木樋に通して泉温を下げてから浴槽へ注いでいるらしい。
滝の湯は、鳴子温泉で最も古い歴史を持つ温泉ということで
早速入ってみました。
浴槽は、やや大きめの熱湯(熱くて全く入れず)と
それよりは温度の低い小さめの湯船があって、
お湯は乳白色の硫黄泉。
観光で来ている人だけでなく、地元の方達も
日常的にここを憩いの場として使っているみたい。
しっかりと体を温めて温泉を後にし、次は
バスに乗って、「鬼首かんけつ泉」というところへ
いってみました。
これまで、「かんけつ泉」というものを知らなかったのだけど
地中の深いところ溜まっている地下水(温泉)の水蒸気が、
地下で徐々に圧力を増すことによって、一定時間ごとに
地中から湯が勢いよく噴水のように吹き出してくるものらしい。
へぇぇ、、、と思っていた矢先、早速、熱湯が噴水!!!
いきなりだったので、ちょっとビビりました。笑
2回ほど噴水を見たのち、あたりを散策してみました。
湯気の上がる(温泉と思われる)川も流れています。
そして、こんなものも発見!!!
なんと、温泉の湯でゆで卵を作れる場所!!
早速、朝買ったばかりの有精卵をカバンから全て出し
ゆで卵を作ってみることに。
あつあつの新鮮なゆで卵、美味しかった〜〜!!
(まさか全部は食べてません。笑 残りはお土産に^^)
その後は、さらに少し奥地まで足を伸ばし、
「地獄谷」というところまでいってみました。
私が着いたときは、たまたま人が誰もいなくて、
本当にここを歩いてもいいんだろうか、、、という
多少のドキドキ感がありました。
あちこちから湯けむりが立ち上がっている
神秘的な光景。
ところどころ、岩の間から熱湯がポコポコと音をたてて
流れてくるところもあります。
(だいたいそういうところは岩が変色してる模様)
歩いていると、突然横の岩壁から熱湯がブシューっと
勢いよく目の前に流れてくることも!!
(かなり熱い!!)
地球の「水」と「火」のエレメントを同時に感じながら、
自分の小ささを体感する、そんな束の間の散歩でした。
温泉に浸かることも大好きではあるけれど
こうしたダイナミックな地球の営みを、目で見て、
肌で感じることでも、感動を味わうことができ
自分が今ここで生かされているということに
ふと意識を向けることができる、、、。
また、惹かれる世界が一つ増えてしまった感じ。
鳴子温泉、またちょこちょこ来たいなぁ。