また今年も、エサレン研究所に戻ってきました。
今回は初めてエサレン マッサージではないクラスへの参加で、
そのクラスのタイトルは、「リジェネラティブ・リーダーシップ &
リレーショナル・マインドフルネス」。
Bioneersの創始者の一人、Nina Simonが
Bioneersの数日後にエサレンでリトリートをするということで
流れに乗るべく、思い切って申し込んだのがきっかけ。
今回は、ベイエリアのバークレーに住んでいて、
サンフランシスコにあるCIISという
心理学とスピリチュアリティで有名な大学院の教授、
ショーンにライドシェアさせてもらって、いざ出発!
穏やかで優しい雰囲気が、常ににじみ出ているショーンは
今回はCIISのクラスの一環でエサレンに行くそうなのだけど、
コスモロジー(宇宙)とコンシャスネス(意識)が専門なので
車の中でのいろんな話がすでに濃くて楽しかった。
Bioneersの時に、「Justice(正義)」という言葉に反応し、
自分の正しさを盾に相手を批判してしまう、ということについて
内心穏やかでないと伝えてみたところ、(詳しくはこの記事にて)
その時に返ってきたのが、こんな感じのこと。
「ジョアンナも、Justiceから行動しているけど
そこには、全ての生命に対する深い愛があるからなんだ」
ジョアンナとは、仏教哲学者で社会活動家でもあり、
ディープエコロジーやシステム理論にも精通した
アクティブ・ホープや「つながりを取り戻すワーク」で
知られている、ジョアンナ・メイシーのこと。
そこから始まった会話や洞察の中で気付けたのは、
その正義や愛、守りたいものの「対象の範囲」というのが、
見るポイントとなってくるのではないか、ということ。
自分は含むけど議論相手は含まない正義や愛があれば、
自分も議論相手も(そして全てのものを)含む正義や愛もある。
では、どのようにしてその守りたいものの
「対象の範囲」が決まるのかというと、意識の上で、
何らかの連帯感を感じられる範囲だったり、
同一性を感じられる範囲なのではないかと思う。
自分自身のことだけと繋がっている感覚なのか、
自分の関わる集団だけと繋がっている感覚なのか、
世界中の全ての人と繋がっている感覚なのか、
生きとし生けるもの全てと繋がっている感覚なのか。
これ次第で、正義の視点は変わり、守りたいものの範囲も変わってくる。
こうしてみていくと、「全てのものを含む視点」から見た正義は
地球上の全ての人や動植物に対する慈愛の行動なのだと
あらためて思い、心のモヤモヤが晴れたのでした。
以前、日本でアクティブホープのワークショップに
参加したことがあったのだけど、その時の学びも、
ありありと蘇ってきたのでした。(詳しくはこちら)
↑今年のBioneersにも登壇したジョアンナ。
ジョアンナと普段から親交のあるショーンは、
物腰柔らかくて、愛とユーモアに溢れてて、
私の質問に一つ一つ丁寧に答えてくれる。
あれやこれやと話が尽きず、ビッグサーの海岸線沿いに
ドライブを続け、あっという間にエサレンに到着。
エサレンは、大規模なリノベーションが終わったばかりで、
メインの建物もすっかり新しくなってて、
すごくモダンでお洒落になっていました!
到着後、とりあえずダイニングホールで
コーヒーを飲みつつも、その新しさに慣れず、
新築の匂いも合わさって、なんだかソワソワ。
そのうち、CIISの生徒や教授たちも集まり始め
次第に会話の流れが、先日のBioneersのことになり、
みんな、興奮気味ににあの時の気づきをシェアしていました。
(ほぼみんな参加していた模様)
まさに、Bioneersのアフター的な集まりで
今のベイエリアのアクティビストたちの
雰囲気をつかみつつ、エサレン という場所がら、
みんな終始リラックス。
夕方になったので、とりあえず温泉で緩んで
夕食を食べてから、ようやくリトリートの
オリエンテーションに向かいました。
今回集まった人たちの大半は、アクティビスト、
もしくは「社会変革」に興味がある、または
すでに今何かのリーダーをしている、という人で
これまでのマッサージ系のワークショップとは
一味も二味も雰囲気が違う感じ。
おまけに、建物の新しさも加わって、
何度もきているエサレンなのに、ちょっぴり緊張。
まさに、新しいドアが開かれていく感覚。
今回のリトリート、ティーチャーは二人の女性で
一人は、Bioneersの創始者のNina Simon(ニーナ)。
旦那さまと共にBioneersを長年率いてきているだけでなく
彼女自身のプロジェクトとして、執筆活動をしたり
女性のリーダーシップ・プログラムも行なっています。
感性豊かで、喜びや悲しみの感情を参加者の前でも
ありのままに表現してくれる、とても自然体な女性で
参加者たちと同じ目線で、いつもフラットに接してくれる。
Bioneersの創立プロセスや、そこに至るまでの道のり、
夫との関係性、今自分が心惹かれていること、そして
心を痛めていることなどを、沢山シェアしてくれました。
「これまで自分の役割は、世界中の素晴らしいリーダー達の
サポートをすることだと思っていたけれど、今は
自分自身がアクティビストとして、スタンディングロックに
向かおうとしているのが、最近感じる大きな変化なの」
という自己紹介での言葉が、とても印象的。
そしてもう一人は、以前、7年半、山奥のお寺にて
禅の僧侶として修行をし、今はアクティビストとして、
「マインドフル・リレーションシップ」を広めている
Deborah Eden Tull (エデン)。
彼女は、ニーナとは対照的に、ゆっくりと間をとりながら
淡々と話をしてくれるのだけど、存在の深いところから出る
静かな情熱や慈愛が、場をまるっと包み込んでくれて、
クラスルームを神聖な場所にしてくれる人。
自己紹介の時点から、独特のテンポと表現で
マインドフルネスについて深く語ってくれました。
ニーナ、エデンという素晴らしい女性がホールドする場で、
彼女たちが、自分の弱い部分も真っ先にシェアしてくれて、
「Authenticity(本物さ)」がクラスに充満していく感覚。
「リーダーの役割というのは、この場をホールドしながら
そこにいる参加者の中のリーダー性を目覚めさせること」
という言葉を超えたメッセージが、二人のリーダーの在り方から
じわじわ伝染してきました。
その後、円になって座っていた私たちも順番に自己紹介をし、
このワークショップで得たいことをシェアした上で
事前に持ってくるように言われていた
「自分が大切にしているもの」を、
円の真ん中の祭壇にそれぞれ置きました。
これらは、ワークショップの終わりまでは
1週間、捧げたままになります。
大事な写真を捧げた人、アートを捧げた人
長年使っているペンを捧げた人、などがいる中、
私は、以前セドナにて先住民の人から買った
蝶のネックレスを捧げました。
私がこのワークショップで得たいと思ってたこと。
「いろんな立場の人がいる中で、多様性を大切にしながらも、
自分自身の考えや価値観をきちんと表現すること」
いろんな人の立場を尊重するからこそ、時々、
何も言えなくなることがある。
けれども今回は、その「多様性を尊重する想い」、そして
それゆえに時々何も言えなくなる、という自分の弱さすらも、
ひっくるめて、今の自分の立場として表現したい。
そんなことをシェアしました。
考えてみたら、他人だけではなく、自分の中にすらも
別人格のような多様性があって、それぞれの立場から、
別のことを言うことがあるのだから、自分の意見を
一つにまとめることは、時として難しい。
でも、その中にもきっと、リーダー格の自分がいて
どれが自分の一番深い部分からくる意見なのかを
知っている気がする。
今回は、そのリーダー格の自分とつながりたい。
「自分が自分のリーダーである」という感覚。
その感覚と共にベッドについた、初日の夜。
翌日からは、ここに集まった仲間たちとともに、
たくさんのワークが始まります。
(つづく)
自分の中の「リーダー」というもの。
/カテゴリ: 学びと活動の記録また今年も、エサレン研究所に戻ってきました。
今回は初めてエサレン マッサージではないクラスへの参加で、
そのクラスのタイトルは、「リジェネラティブ・リーダーシップ &
リレーショナル・マインドフルネス」。
Bioneersの創始者の一人、Nina Simonが
Bioneersの数日後にエサレンでリトリートをするということで
流れに乗るべく、思い切って申し込んだのがきっかけ。
今回は、ベイエリアのバークレーに住んでいて、
サンフランシスコにあるCIISという
心理学とスピリチュアリティで有名な大学院の教授、
ショーンにライドシェアさせてもらって、いざ出発!
穏やかで優しい雰囲気が、常ににじみ出ているショーンは
今回はCIISのクラスの一環でエサレンに行くそうなのだけど、
コスモロジー(宇宙)とコンシャスネス(意識)が専門なので
車の中でのいろんな話がすでに濃くて楽しかった。
Bioneersの時に、「Justice(正義)」という言葉に反応し、
自分の正しさを盾に相手を批判してしまう、ということについて
内心穏やかでないと伝えてみたところ、(詳しくはこの記事にて)
その時に返ってきたのが、こんな感じのこと。
「ジョアンナも、Justiceから行動しているけど
そこには、全ての生命に対する深い愛があるからなんだ」
ジョアンナとは、仏教哲学者で社会活動家でもあり、
ディープエコロジーやシステム理論にも精通した
アクティブ・ホープや「つながりを取り戻すワーク」で
知られている、ジョアンナ・メイシーのこと。
そこから始まった会話や洞察の中で気付けたのは、
その正義や愛、守りたいものの「対象の範囲」というのが、
見るポイントとなってくるのではないか、ということ。
自分は含むけど議論相手は含まない正義や愛があれば、
自分も議論相手も(そして全てのものを)含む正義や愛もある。
では、どのようにしてその守りたいものの
「対象の範囲」が決まるのかというと、意識の上で、
何らかの連帯感を感じられる範囲だったり、
同一性を感じられる範囲なのではないかと思う。
自分自身のことだけと繋がっている感覚なのか、
自分の関わる集団だけと繋がっている感覚なのか、
世界中の全ての人と繋がっている感覚なのか、
生きとし生けるもの全てと繋がっている感覚なのか。
これ次第で、正義の視点は変わり、守りたいものの範囲も変わってくる。
こうしてみていくと、「全てのものを含む視点」から見た正義は
地球上の全ての人や動植物に対する慈愛の行動なのだと
あらためて思い、心のモヤモヤが晴れたのでした。
以前、日本でアクティブホープのワークショップに
参加したことがあったのだけど、その時の学びも、
ありありと蘇ってきたのでした。(詳しくはこちら)
↑今年のBioneersにも登壇したジョアンナ。
ジョアンナと普段から親交のあるショーンは、
物腰柔らかくて、愛とユーモアに溢れてて、
私の質問に一つ一つ丁寧に答えてくれる。
あれやこれやと話が尽きず、ビッグサーの海岸線沿いに
ドライブを続け、あっという間にエサレンに到着。
エサレンは、大規模なリノベーションが終わったばかりで、
メインの建物もすっかり新しくなってて、
すごくモダンでお洒落になっていました!
到着後、とりあえずダイニングホールで
コーヒーを飲みつつも、その新しさに慣れず、
新築の匂いも合わさって、なんだかソワソワ。
そのうち、CIISの生徒や教授たちも集まり始め
次第に会話の流れが、先日のBioneersのことになり、
みんな、興奮気味ににあの時の気づきをシェアしていました。
(ほぼみんな参加していた模様)
まさに、Bioneersのアフター的な集まりで
今のベイエリアのアクティビストたちの
雰囲気をつかみつつ、エサレン という場所がら、
みんな終始リラックス。
夕方になったので、とりあえず温泉で緩んで
夕食を食べてから、ようやくリトリートの
オリエンテーションに向かいました。
今回集まった人たちの大半は、アクティビスト、
もしくは「社会変革」に興味がある、または
すでに今何かのリーダーをしている、という人で
これまでのマッサージ系のワークショップとは
一味も二味も雰囲気が違う感じ。
おまけに、建物の新しさも加わって、
何度もきているエサレンなのに、ちょっぴり緊張。
まさに、新しいドアが開かれていく感覚。
今回のリトリート、ティーチャーは二人の女性で
一人は、Bioneersの創始者のNina Simon(ニーナ)。
旦那さまと共にBioneersを長年率いてきているだけでなく
彼女自身のプロジェクトとして、執筆活動をしたり
女性のリーダーシップ・プログラムも行なっています。
感性豊かで、喜びや悲しみの感情を参加者の前でも
ありのままに表現してくれる、とても自然体な女性で
参加者たちと同じ目線で、いつもフラットに接してくれる。
Bioneersの創立プロセスや、そこに至るまでの道のり、
夫との関係性、今自分が心惹かれていること、そして
心を痛めていることなどを、沢山シェアしてくれました。
「これまで自分の役割は、世界中の素晴らしいリーダー達の
サポートをすることだと思っていたけれど、今は
自分自身がアクティビストとして、スタンディングロックに
向かおうとしているのが、最近感じる大きな変化なの」
という自己紹介での言葉が、とても印象的。
そしてもう一人は、以前、7年半、山奥のお寺にて
禅の僧侶として修行をし、今はアクティビストとして、
「マインドフル・リレーションシップ」を広めている
Deborah Eden Tull (エデン)。
彼女は、ニーナとは対照的に、ゆっくりと間をとりながら
淡々と話をしてくれるのだけど、存在の深いところから出る
静かな情熱や慈愛が、場をまるっと包み込んでくれて、
クラスルームを神聖な場所にしてくれる人。
自己紹介の時点から、独特のテンポと表現で
マインドフルネスについて深く語ってくれました。
ニーナ、エデンという素晴らしい女性がホールドする場で、
彼女たちが、自分の弱い部分も真っ先にシェアしてくれて、
「Authenticity(本物さ)」がクラスに充満していく感覚。
「リーダーの役割というのは、この場をホールドしながら
そこにいる参加者の中のリーダー性を目覚めさせること」
という言葉を超えたメッセージが、二人のリーダーの在り方から
じわじわ伝染してきました。
その後、円になって座っていた私たちも順番に自己紹介をし、
このワークショップで得たいことをシェアした上で
事前に持ってくるように言われていた
「自分が大切にしているもの」を、
円の真ん中の祭壇にそれぞれ置きました。
これらは、ワークショップの終わりまでは
1週間、捧げたままになります。
大事な写真を捧げた人、アートを捧げた人
長年使っているペンを捧げた人、などがいる中、
私は、以前セドナにて先住民の人から買った
蝶のネックレスを捧げました。
私がこのワークショップで得たいと思ってたこと。
「いろんな立場の人がいる中で、多様性を大切にしながらも、
自分自身の考えや価値観をきちんと表現すること」
いろんな人の立場を尊重するからこそ、時々、
何も言えなくなることがある。
けれども今回は、その「多様性を尊重する想い」、そして
それゆえに時々何も言えなくなる、という自分の弱さすらも、
ひっくるめて、今の自分の立場として表現したい。
そんなことをシェアしました。
考えてみたら、他人だけではなく、自分の中にすらも
別人格のような多様性があって、それぞれの立場から、
別のことを言うことがあるのだから、自分の意見を
一つにまとめることは、時として難しい。
でも、その中にもきっと、リーダー格の自分がいて
どれが自分の一番深い部分からくる意見なのかを
知っている気がする。
今回は、そのリーダー格の自分とつながりたい。
「自分が自分のリーダーである」という感覚。
その感覚と共にベッドについた、初日の夜。
翌日からは、ここに集まった仲間たちとともに、
たくさんのワークが始まります。
(つづく)