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NZの大自然と歴史、そして今

 

 

オパララにハイキングに行った翌日、相変わらず

朝からノープランで、時間がたっぷりあったので

この日もまた、カフランギ国立公園へ。

 

今回は、カラメアからのアクセスが良い

「ヒーフィー・トラック」へGO!

 

このコースは、全長が約80kmもあり、全部歩くと

4〜5日はかかるようなので、今回私たちは、

入り口のコハイハイからヒーフィー・ハットまでを

半日かけて往復することにしました。

 

 

ここは、前の日にいったオパララに比べると

ヤシの木などのトロピカルな植物が多かったです。

 

同じカフランギ国立公園内でも、場所によって

全然表情が違うのが、とっても興味深いなぁ。

 

 

しばらく歩くと、ビーチに出たのだけど

風もかなり強くて、波のうねりも大きく、

ゴツゴツした大きな岩が転がっていて

なんというか、男性性を感じるような光景が、

目の前に壮大に広がってました。

 

岩の上でメディテーション中のしかちゃん

 

カフランギ国立公園の「カフランギ」とは、

NZの先住民であるマオリ族の言葉で

「かけがえのない宝物」という意味。

 

ここは、かつては彼らが、ヒスイを運ぶために

使用していたルートなのだそう。

 

今回の旅では、マオリ族との直接の交流は

なかったのだけど、空港では沢山見かけたので

次にNZに来る時は、機会があれば、

彼らの文化にももっと触れてみたいなぁ。

(マオリ族は主に北の島にいるみたい)

 

 

早苗ちゃんから教えてもらったのだけど、

NZで「アロハ(Aroha)」というと

マオリ語で「愛」を意味するのだそう。

 

一方で、ハワイでは「アロハ(Aloha)」というと

「こんにちは!」 という風に使われているけれど

元々これも「愛」 という意味の言葉。

 

マオリ語とハワイ語は、同じポリネシアの言語だから

歴史を辿ると関係しているみたい。

 

 

このあたりのことに興味を持ったので、

あとで色々調べてみたところ、どうやら

NZは8世紀頃までは、巨大な無人島だったらしい!!

 

その後、ポリネシア系の民族がカヌーで

この地に到着したのが、文明の始まりとのこと。

 

その後だいぶ経ってから、17世紀にはオランダ人、

18世紀にはイギリス人がやって来て、19世紀には、

一旦イギリスの植民地となってしまうのだけど。

 

 

 

さらに調べると、NZは太古の昔から

哺乳類すらいない、独自の生態系を保っていて

何千万年も間、鳥類たちの楽園だったみたい。

 

NZの国鳥でもある「キウイ」という鳥は

「飛べない鳥」で有名なのだけど、これは昔、

鳥たちにとって天敵がいなかったから、

飛ぶ必要がなくて、飛べなくなってしまったのだそう。

 

(これはなんていう鳥だったんだろう?)

 

NZに哺乳類が来たきっかけは、マオリ族が、

ネズミや犬などを持ち込んでしまったことから。

 

さらに、19世紀後半には、ヨーロッパ人が

毛皮目的で「ポッサム(フクロギツネ)」を

オーストラリアからNZに持ち込み

それが野生化して異常繁殖をはじめてしまい、、、

 

ポッサムが森の葉や実などを食べ尽くしたり

鳥の卵を食べたりして、今日に至るまでの間に

生態系が狂ってしまっているのだそう。

 

 

そのため、今では政府が、ポッサムを撲滅させ

鳥や森をはじめとしたNZの自然を守るため

通称「1080(テン・エイティ)」と呼ばれる緑色の毒餌を

大量に森林に蒔いているみたい!

 

実はニュージーランド政府は、2016年に

「2050年までに外来種 を根絶します。」と

宣言したんですって。

(ここで指す外来種はネズミ、イタチ、ポッサム。)

 

 

実際、私たちがポールに案内してもらった森の近くや

このカフランギ国立公園の中ですらでも

「ここは毒(1080)が撒かれたので注意!」

という看板を何度か目にして、その度にゾッとしていた私。

(エグくて写真撮らなかったけど)

 

 

政府は、1080は土壌や植物には蓄積しないし

水に溶けても、人体への安全基準値は保たれていると

公表しているみたいだけど、、、

 

生態系っておそらく、私たちが考えるより、

はるかに複雑なシステムだと思う。

 

 

生態系を壊しているそもそもの原因は、

ポッサムではなくて、昔も今も、人間。

 

 

環境保全の意識が高い国、NZなだけに

このことに関しては、これからどうなっていくのか、

かなり気になるところです。

 

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