湯治と鳴子温泉(1)
今年の密かなマイブーム、一人ぶらり温泉トリップ。
実は4月に、「温泉ソムリエ」というのになったので
(講座を受ければ誰でもなれます。^^ )
温泉の楽しみ方がかなり広がってしまい、
旅で数カ所の温泉をまわるときは、
どの泉質から先に入ればベターとか考えて
計画するのも楽しみの一つになってきました。
そして、日本に昔からある「湯治」にも
どんどん興味が湧いてきてしまい、、、
本当なら1~2週間は湯治してみたかったのだけど、
仕事の合間の休みということで、プチ湯治トリップに
行ってみようということで、色々調べてみました。
人が大勢いるような、大規模な温浴施設よりは、
こじんまりとした古き良き温泉宿の方が
個人的には好きなので、その辺も検討しつつ。^^
かなりのリサーチの末、行くことにしたのが、
宮城県の「鳴子温泉郷」。
ここは、特殊な地形の影響で、日本国内にある11泉質のうち
9泉質があるという、湯治では昔から有名な場所。
今回訪れたのは、東鳴子にある「大沼旅館」さん。
大沼旅館は、ややこじんまりとした100年以上歴史を持つ
現代湯治宿で、内湯のほか、離れの貸切露天風呂もあわせると、
8つのお風呂があるそう。(泉質は2種類)
宿泊は、食事付きプランのほか、湯治客が自炊できる
キッチンや洗濯機なども備え付けてある湯治棟もあって
目的によって滞在スタイルを選べるほか、
宿泊なしで湯めぐりをする人をも受け入れているという
本格的な湯治宿。
一歩足を踏み入れると、右手のカウンターのところで
湯守(オーナー)の大沼さんが出迎えて下さいました。
初めてでちょっと緊張していたのだけど、大沼さんの
柔らかくフラットな人柄に、心地よさと安心感を覚え
さらにその横で小学生くらいの息子さんも遊んでいて、
まるで昔から知っている場所のような、
不思議な懐かしさを感じました。
個人的に、こういう自然体なおもてなしが大好き。
点てていただいた抹茶をいただいたあと、
ちょこっと離れたところにある貸切露天風呂へ
車で送ってくださいました。
自然に囲まれ、すぐ側には小川が流れている
凛とした空間で、たったひとりでお湯に浸かりつつ
この上ない心の平安を感じるひととき。
水の音と、虫の鳴き声、そして風に吹かれて
サワサワとなびく木々の音が、なんとも心地よい。
30分くらいで、宿の方がお迎えに来てくださり
温まったからだとともに部屋に戻り、しばし休憩。
お部屋においてあった大沼旅館のパンフレットに
「現代湯治のススメ」というページがあったのだけど、
そこに載っていたフレーズに共感しまくり、
ここに来れて本当によかったなぁと、嬉しくなりました。
〜お湯の力で、体の力を呼び戻す〜
温泉は地球が生み出す大自然そのもの。
宇宙に浮かぶ地球のエネルギーがぎゅっとつまっています。
疲れたとき、どこか心身にトラブルを抱えているとき、
さらにもっと元気になりたいとき、
人生をより謳歌したいとき、
いつでも温泉はやさしくあなたを包み込み、
限りない会いに満ちたパワーを与えてくれます。
安心して、湯に委ねてください。
〜大沼旅館からの新しい当時の提案〜
なんにもしないで、のんびり読書三昧。
風に吹かれてぶらぶら散歩。
気が向いたら温泉であったまり、
ゆるんだ後はゴロゴロ昼寝。
そう、湯治はあなたの自由自在です。
もちろん、音楽を聴いたり、アートを楽しんだり、
近くの畑で農業体験をすることもできます。
自分なりの湯治スタイルで、お過ごしください。
ここはあなたのもう一つの居場所です。
(2に続く)