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リレーショナル・マインドフルネス(3)<Iの意識からWeの意識へ>

 

 

前回の続きです)

 

これまで、リレーショナル・マインドフルネスにあたり

最初のステップである、自分自身に正直につながることを

見てきました。

 

次は、目の前の相手と繋がることについてみていきます。

 

エデン曰く、リレーショナル・マインドフルネス においては

意識を「わたし(I)」から「わたしたち(We)」の領域へと

シフトさせることが大切。

 

それは「分離した状態」から「つながった状態」に入ることであり、

一本の木ではなく、森に意識を向けるようなもの。

 

 

ここではまず、自分以外のものとの「繋がりの感覚」を

「体感」として思い起こすワークをしました。

 

 

1. これまでに「繋がりの感覚」を感じたことのある場所、

もしくは誰か一人、親密なつながりを持てる人を思い出してみます。

(すでにこの世にいない人、ペットなどでもOK)

 

2. 目を閉じて、その場所にいる自分、もしくはその人といる感覚を

味わってみて、「つながった感覚」とはどんなものか、

体感を通して感じ取り、味わってみます。

 

 

私の場合、目を閉じて、内側の空間に意識を向けてみると、

そこにあるのは、絶対的な安心感や、リラックス感、広がりの感覚、

何かが響きあう感覚、そして、そこに属している、という感覚、、、。

 

 

 

 

 

次に、「わたしたち(We)」の領域での、他者との関係性における

自分自身のあり方について、振り返っていきました。

 

 

ここでの問いは、「私たちは普段、どれだけ目の前の人に対して、

推測したり、決めつけたり、批判したりせず、心をオープンにして、

好奇心と共にまっさらな目で相手に意識を向けているだろう?」というもの。

 

 

実際、クラスで初対面の人たちとワークしてみたところ、

相手の見た目(人種、体つき、ファッション、声、etc)

出身国、年齢、職業などといった限られた情報から、

多くの参加者が、勝手な決めつけや推測をしようとする

無意識な心の動きに気づいたのでした。

 

 

相手のことを見る(知る)というのは、

その人を単に直接見る(知る)ことではなく、

その人が「今ここ」において、物事をどんなふうに見て、

どう考え、どう感じているか、というような

「相手の世界観」を見る(知る)と、いうこと。

 

 

言い換えると、それは、<小さな自己>の推測やジャッジ、

感情などといったものをいったん脇に置いて、

まっさらな目で「相手の世界観」に出会うプロセスであり、

心を開いて、謙虚さと好奇心をもって、一瞬一瞬を

新鮮な気持ちで相手とつながろうとするあり方。

 

 

 

注意をむけるという、もっとも微細な愛のありかたを

 

「今ここ」で、あなたに向ける

 

「今ここ」で、あなたを聴いている私自身にも向ける

 

「今ここ」で、あなたと私からなる空間全体に向ける

 

 

そして、エデン曰く、こうしたあり方は、自分の存在全体を通した

「深く聴く」という行為へとつながっていきます。

 

 

次のページでは、このようなリレーショナル・マインドフルネスの

プロセスにおいて重要となる、この「深く聴く」ということについて

学んだことを書いてみます。

 

 

つづく