(前回からの続きです)
さて、到着の翌朝から始まったWatsuのクラス。
不感温度にセットされた温泉プールにからだを浸し、
これからの学びが安全に行われることを
みんなでお祈りしてスタート。
はじめに、相手の首の支え方とか、手の添え方など
基本的なことを学び、相手の身体を自分の腕に抱いて、
水に浮かばせていきます。
抱くといっても、自分が相手を持ち上げるのではなく、
水そのものが相手を持ち上げてくれていて、
自分はそこに、ふわりと腕を添えるだけ。
そして、ただ、相手の呼吸のリズムに、
心を無にしてただ寄り添います。
(Watsuではこれを「Water Breath Dance」と呼びます)
相手が息を吸うと、身体がふわっと持ち上がり
息を吐くと、身体が少し水中に沈むのだけど
その微細なリズムは、自分の腕や、水を伝って、
私にもダイレクトに伝わってくる。
水というのは、東洋の陰陽五行で言うならば
究極の「陰」の性質を持つものなのだけど
この水の中で、相手の呼吸のリズム、いわば
命のリズムに、ただただ静かに寄り添う。
水の中で、宇宙に身を委ねているような
瞑想的な時間。
そして、エネルギーが陰から陽へ移っていくかのごとく
ゆっくりゆっくりと、意識の深さは保ったまま
身体をスウィングさせていくというのが、次のフェーズ。
一見、簡単そうに聞こえるのだけど、
初心者の私は、すでにこの段階が大変、、、汗。
これまで陸でのマッサージしかしたことのない私にとっては、
重力から解放されてワークをすること自体初めてで、
そこに立ち上がってくる動きの可能性を感じて
それについていくことはおろか、、、
まず自分が水の中でしっかり2本足で立って
グラウンディングすること自体が難しい。
水というのは、本当に全てを映し出す透明な存在で、
私の足元の繊細なぐらつきをも、波紋に乗せて
相手の体にダイレクトに届けてしまうんです。
浮力、抵抗、水圧などの要素を体感しながら
水中での体の使い方(ボディメカニクス)に慣れることが
私のスタート地点。
慣れるまでに数日かかってしまったけど、
腰の落とし方や足の幅、体重移動の方法を意識しはじめたら
少しずつ、水の中でも安定感を感じはじめました。
(身長にあったプールの深さでやるのも大事)
「WATSUは、DoingではなくBeingのモードを大事にするのよ」
ワークショップの最中に、ナティがなんども繰り返し
私たちに伝えてくれた言葉。
最初の数日間は、覚える手順も多く、
さらに浮力の働きで足元がぐらついたりして、
頭でどうすればいいか考えてしまいがちだった私。
だけど、ナティのこの言葉をたびたび聞くことで、
Watsu中にもエサレンマッサージをしている時に感じる
頭ではなくハートのレベルでタッチするような感覚を
少しずつ思い出しはじめました。
合わせて大切なのは、「水の流れを生かして動く」ということ。
例えば、水中で相手の身体を動かすと、「水流」が生まれます。
次に、その水流に抵抗して、身体を反対側に動かそうとすると
とても重いというか、ものすごく労力がいるわけです。
けれど、その水流から生まれた水の波紋が
身体から遠くまで去るのを待ってから、反対方向に動かすと、
力を使わなくてもスムーズに動かせます。
流れに逆らわない。
「間」を大切にして、一つの流れが去るのを待つ。
水面に「静」が訪れた時のみ、
また新たな「動」を生み出す。
水の流れを上手く使えるようになると、まるで
エサレンマッサージのロングストロークを
水そのものがしてくれているような感じになることも
少しずつ体感しはじめました。
クラスの中で、誰かがシェアしていた言葉。
「Water is forgiving(水は全てを許してくれる)」
誰をもジャッジしない水の透明さや、
全ての人を包み込む水の柔らかさ。
私と水の新しいつながりが
少しずつ育まれていく日々。
「Watsuを学ぶというより、自分が変容するために
ここにいるんだなぁ、、、」と感じながら
毎日が過ぎていきました。
(つづく)
PS: 水の中に長く居すぎて、後日、私含めほぼ全員
外耳炎(スイマーズイヤー)になってしまいました。
水が好きでも、過ぎたるは及ばざるが如し、、、。
薬局で耳の点眼液を買ってしのいだのですが、
本来は、アルコールとお酢のミックス液をつくり、
初日から毎日、耳に垂らしてケアするのがオススメ。
アルコールが水分を蒸発させる手助けをし、
お酢の酸性度が耳を清潔に保ってくれます。
WATSUワークショップ in コスタリカ(2)水との新しい関係性
/カテゴリ: マッサージ&ボディワーク(前回からの続きです)
さて、到着の翌朝から始まったWatsuのクラス。
不感温度にセットされた温泉プールにからだを浸し、
これからの学びが安全に行われることを
みんなでお祈りしてスタート。
はじめに、相手の首の支え方とか、手の添え方など
基本的なことを学び、相手の身体を自分の腕に抱いて、
水に浮かばせていきます。
抱くといっても、自分が相手を持ち上げるのではなく、
水そのものが相手を持ち上げてくれていて、
自分はそこに、ふわりと腕を添えるだけ。
そして、ただ、相手の呼吸のリズムに、
心を無にしてただ寄り添います。
(Watsuではこれを「Water Breath Dance」と呼びます)
相手が息を吸うと、身体がふわっと持ち上がり
息を吐くと、身体が少し水中に沈むのだけど
その微細なリズムは、自分の腕や、水を伝って、
私にもダイレクトに伝わってくる。
水というのは、東洋の陰陽五行で言うならば
究極の「陰」の性質を持つものなのだけど
この水の中で、相手の呼吸のリズム、いわば
命のリズムに、ただただ静かに寄り添う。
水の中で、宇宙に身を委ねているような
瞑想的な時間。
そして、エネルギーが陰から陽へ移っていくかのごとく
ゆっくりゆっくりと、意識の深さは保ったまま
身体をスウィングさせていくというのが、次のフェーズ。
一見、簡単そうに聞こえるのだけど、
初心者の私は、すでにこの段階が大変、、、汗。
これまで陸でのマッサージしかしたことのない私にとっては、
重力から解放されてワークをすること自体初めてで、
そこに立ち上がってくる動きの可能性を感じて
それについていくことはおろか、、、
まず自分が水の中でしっかり2本足で立って
グラウンディングすること自体が難しい。
水というのは、本当に全てを映し出す透明な存在で、
私の足元の繊細なぐらつきをも、波紋に乗せて
相手の体にダイレクトに届けてしまうんです。
浮力、抵抗、水圧などの要素を体感しながら
水中での体の使い方(ボディメカニクス)に慣れることが
私のスタート地点。
慣れるまでに数日かかってしまったけど、
腰の落とし方や足の幅、体重移動の方法を意識しはじめたら
少しずつ、水の中でも安定感を感じはじめました。
(身長にあったプールの深さでやるのも大事)
「WATSUは、DoingではなくBeingのモードを大事にするのよ」
ワークショップの最中に、ナティがなんども繰り返し
私たちに伝えてくれた言葉。
最初の数日間は、覚える手順も多く、
さらに浮力の働きで足元がぐらついたりして、
頭でどうすればいいか考えてしまいがちだった私。
だけど、ナティのこの言葉をたびたび聞くことで、
Watsu中にもエサレンマッサージをしている時に感じる
頭ではなくハートのレベルでタッチするような感覚を
少しずつ思い出しはじめました。
合わせて大切なのは、「水の流れを生かして動く」ということ。
例えば、水中で相手の身体を動かすと、「水流」が生まれます。
次に、その水流に抵抗して、身体を反対側に動かそうとすると
とても重いというか、ものすごく労力がいるわけです。
けれど、その水流から生まれた水の波紋が
身体から遠くまで去るのを待ってから、反対方向に動かすと、
力を使わなくてもスムーズに動かせます。
流れに逆らわない。
「間」を大切にして、一つの流れが去るのを待つ。
水面に「静」が訪れた時のみ、
また新たな「動」を生み出す。
水の流れを上手く使えるようになると、まるで
エサレンマッサージのロングストロークを
水そのものがしてくれているような感じになることも
少しずつ体感しはじめました。
クラスの中で、誰かがシェアしていた言葉。
「Water is forgiving(水は全てを許してくれる)」
誰をもジャッジしない水の透明さや、
全ての人を包み込む水の柔らかさ。
私と水の新しいつながりが
少しずつ育まれていく日々。
「Watsuを学ぶというより、自分が変容するために
ここにいるんだなぁ、、、」と感じながら
毎日が過ぎていきました。
(つづく)
PS: 水の中に長く居すぎて、後日、私含めほぼ全員
外耳炎(スイマーズイヤー)になってしまいました。
水が好きでも、過ぎたるは及ばざるが如し、、、。
薬局で耳の点眼液を買ってしのいだのですが、
本来は、アルコールとお酢のミックス液をつくり、
初日から毎日、耳に垂らしてケアするのがオススメ。
アルコールが水分を蒸発させる手助けをし、
お酢の酸性度が耳を清潔に保ってくれます。